「うつ病」とは?
最近は、気分障害という分類がされています。
気分障害とは、感情がゆがんでしまう病気です。
「落ち込む」「悲しい」「不安だ」というような感情はだれしも持っているものです。
しかし、それをうまくコントロールできなくなり、生活に支障が出るような状態を「うつ状態」
または「うつ病」と呼びます。
逆に、「楽しい」「うまくいっている」「活動的だ」というような感情のコントロールができない状態を「そう病」といいます。
「うつ」と「そう」を合わせて気分障害と呼びますが、その2つは、症状だけでなく、原因や遺伝的要素も大きく違います。
ここでは、「うつ病」についてとりあげたいと思います。
どんな症状なの?
よく見られる症状をあげます。
【感情】
落ち込み、自己嫌悪、満足感がない、愛情が感じられない、泣きたくなる、喜びが感じられない
【身体反応】
食欲が無い、眠れない、疲れやすい、性欲が無い、便秘
【考え方】
未来に希望が無い、やる気がしない、自殺、自分はだめだ、自分はいけない人間だ、
決心がつかない、生きている価値が無い、生きていてはいけない
【行動】
悲しそうな顔、ねこ背、ゆっくりとした話し方、話すのがおっくうだ
原因はなに?
大きく分けて次の3つがあります。
1.内因的なもの
身体的、遺伝的なものにより、うつ状態が引き起こされます。重い症状が出ます。
2.外因的なもの
出来事からくるストレスや、性格により、うつ状態がおきます。
比較的症状は軽いことが多いです。
3.内因+外因によるもの
ストレスや、それによって引き起こされる身体的変化によりうつ状態になります。
現在では、この「内因+外因」によるうつ病が一番多いのではないかと考えられています。
身体的変化については、まだ明らかにはなっていませんが、脳内のセロトニンという物質が
減少するのではないか、という説が有力です。うつ病は、坑うつ薬を飲むことによって症状が
大きく改善されますが、その薬は、脳内の物質がうまく働くようにする作用を持ったものです。
私はうつ病?
当院に診断テストがあります。
当院受付で「うつ病調査表」と問い合わせていただければご対応いたします。
よろしければやってみてください。
クリニックは、治療だけのところではなくて、メンタルの専門家に診断をしてもらうところでもあります。
【参考文献】
「現代心理学」P.G.ジンバルドー著、古畑・平井監訳、1981、サイエンス社
「軽症うつ病」笠原嘉、1996、講談社現代新書